データ復旧は高度な技術を要する作業であり、復旧業者によって技術力、設備、サービス内容が大きく異なります。間違った業者を選んでしまうと、データの復旧に失敗するだけでなく、状態をさらに悪化させてしまい、二度と復旧できなくなる可能性もあります

いかなる方法でもデータ復旧が不可能なケースがあります。具体的には、メディアが物理的に損傷している場合や、データが上書きされている場合、暗号化されたデータの鍵を紛失してしまった場合などです。

しかし、依頼主の切迫した状況につけ込み、「復旧できる可能性がある」と偽って依頼を募る非良心的なデータ復旧業者がいます。

データ復旧は非常に高度な専門知識と技術を要するため、一般の方がその可否を判断するのは困難です。だからこそ、信頼できる業者を慎重に選ぶことが何よりも重要になります。
以下の点に注意し、信頼できる業者を選ぶようにしてください。

１．過度な宣伝文句に警戒する: 「どんな状態からでも復旧可能」「100%復旧保証」といった、過度な謳い文句を掲げる業者には、まず警戒心を持つべきです。

１．復旧実績の公開する: 復旧件数や復旧率を具体的な数値で公開しているかを確認しましょう。ただし、復旧率には統一された算出方法がないため、あくまで目安と捉え、他の情報と総合的に判断することが大切です。

２．料金体系の明確さを確認する: サービス内容、料金、追加費用が発生する可能性、そして万が一復旧できなかった場合の取り扱い（キャンセル料など）について、事前に明確な説明があるかを徹底的に確認しましょう。成功報酬型を謳っていても、診断料や調査費用として高額な請求をするケースもあります。

２．技術力の証明: 他社で復旧できなかった機器からの復旧実績があるか、HDDだけでなくNASやRAIDなど、専門的な知識と技術が必要な機器の復旧実績があるかも重要な判断材料です。

３．複数の業者から見積もりを取る: 可能であれば、複数のデータ復旧業者から見積もりを取り、診断内容と費用を比較検討することで、不審な点を見抜きやすくなります。

４．実績と評判を徹底的に調べる: 業者のウェブサイトだけでなく、独立したレビューサイトや消費者センターの情報、SNSなどを使って、過去の実績や顧客からの評判を徹底的に調べましょう。

５．書面での契約を重視する: 口頭での約束だけでなく、サービス内容、料金、キャンセルポリシーなど、重要な事項は必ず書面で確認し、不明な点があれば契約前に納得いくまで質問することが大切です。